フォルクスワーゲン・タイプ1(ビートル)の後継車として1974年に登場したゴルフ。
発売当時は、そのずば抜けた走行性能から多くの専門家や自動車に携わる人の度肝を抜きました。そしてゴルフは40年以上たった今でも、ベーシックカーのベンチマークとして君臨し続けています。
また、ゴルフのハイパフォーマンスモデルである「ゴルフGTI」も、ホットハッチの代名詞として、世界中のファンを魅了し続けていますが、実際の走りはどんな感じなのでしょうか。
今回はそんな「ゴルフGTI」に試乗してきましたので、詳細をレポートしていきたいと思います。
ゴルフGTIのデザイン

まず、GTIと一目でわかるポイントは、グリルを横断してヘッドライトまで伸びているレッドカラーのラインです。
このラインが入っているだけで、GTIに力強い印象を与えるから不思議です。
また、レッドのブレーキキャリパーが、ハイパフォーマンスモデルであることを主張しており、GTI伝統のハニカムグリルが精悍な表情を演出しています。
サイドのキャラクターラインは、パキッとしたプレスラインがフォルクスワーゲンらしく、
車体を非常に俊敏に見せてくれます。
インテリアはフォルクスワーゲンならではの、シンプルで上質な仕上がりになっています。
ステアリングやシフトノブ、シートにあしらわれている赤いステッチもスポーティーでいい感じですね。
また、GTI伝統のタータンチェック柄のファブリックシートもファンにはそそられるポイントでしょう。
ゴルフGTI試乗レポート

車に乗り込んで最初に感じるのは、最近のMQBプラットフォームの車両に共通している、シンプルで上質なインテリアからくる安心感です。
無駄なスイッチ類がなく、少しのレクチャーでだいたい操作方法を把握できるのは、ありがたいポイントですね。
重めのしっかりとしたドアを閉めると、コックピットが確実に密閉されたことが伝わってきて、高級車のような雰囲気につつまれます。
また、フォルクスワーゲン特有のカッチリ感は健在で、コンパクトカーとは思えないような質の高い空間を提供してくれます。この感覚はドイツ車に共通しているポイントですね。
アクセルを踏んでステアリングを操作すると、思わずニンマリ。
車体の滑り出し、ステアリング操作時の車体とドライバーの一体感に、「これこれ!」と心の中でつぶやいてしまいました。
最近はボルボの車両に乗ることが多く忘れていましたが、フォルクスワーゲンのドライバビリティーは、本当に完成度が高く乗る度に驚かされます。
車両価格を考えると、コストパフォーマンスはどの輸入車よりも断トツと言えるのではないでしょうか。
アクセルを踏み込むと、6速のDSG(デュアルクラッチ)トランスミッションが小気味よくギアを繋いでいき、伸びのある加速を見せてくれました。
DSG特有の1速から2速に入るときのもたつきのネガを営業さんが説明していましたが、まったく気になりませんでした。
ティグアンとトゥーランのTDI(ディーゼル)モデルに乗ったときは、まさにそのもたつきを感じたのですが、それはディーゼル特有のアクセルレスポンスに起因するところだったのかもしれませんね。
とにかくGTIではもたつきを感じることはありませんでした。
ハンドリングは軽快で、気分爽快。一般道での試乗だったので性能を存分に感じる事はできませんでしたが、ワインディングではさぞ気持ちいいのだろうなと、思いました。
ゴルフのサイズは、全長4275mm×全幅1800mm×全高1470mmとなっており、コンパクトなサイズということもあり、運転中はとにかく車体がぶれません。
試乗当日はけっこうな強風だったのですが、運転中は風速をまったく感じませんでした。
嫁と運転をチェンジする際に、外に出てはじめて「こんなに風強かったの?」と気づいたほどで、普段は風の影響をモロに受ける、背の高いミニバンに乗っているため、ちょっと感動しましたね。

装備面で良かったのは、アダプティブシャシーコントロール“DCC”というオプションです。
ドライブモードが「コンフォート」「ノーマル」「スポーツ」「カスタム」から選べて、それぞれの選択で、ダンパーの減衰力やステアリングの重さが変化する機能です。
「カスタム」では設定を自由に変えることができ、例えば「ステアリングはクイックな重めの設定にしつつ足回りは柔らかくしたい」というように、自分の好みに合わせて設定ができてしまうのです。
この機能が付いていることによって、走りの楽しさは格段に上がりますし、ゴルフGTIのキャラクターには非常にマッチするオプションといえます。
スポーツモードにするとエンジンは低回転で引っ張るようになり、かなり良い音を聞かせてくれます。
また踏み込んで加速する際のシフトアップ時に聞こえる、エキゾーストノートからの「バフッ」という大きな音は、本格スポーツカーのようで、一度体験するとGTIの虜になってしまうことうけあいです。

ちなみに、外見からイメージするよりも後席は広く、またリアのサスペンションにマルチリンクサスペンションを採用しているので乗り心地も申し分なかったので、ゴルフはファミリーユースでも十分に対応できると感じました。
今回の試乗で感じたのは、ゴルフの走行性能の高さと、GTIの運転の楽しさでした。
わたしの会社に、長年ゴルフのGTIを乗り継いでいる車好きの上司がいるのですが、なぜその上司がゴルフを愛しているのかが良くわかった気がしました。
「VWゴルフGTI」をお得に買うために
【ゴルフ】価格表 グレード | 新車価格 | 中古価格 |
---|---|---|
TSI Trendline | 253万円 | 64~195万円 |
TSI Comfortline | 279万円 | 69~265万円 |
TSI Comfortline Tech Edition | 302万円 | 243~274万円 |
TSI Highline | 331万円 | 80~335万円 |
TSI Highline Tech Edition | 352万円 | 278~288万円 |
GTI (MT) | 395万円 | – |
GTI | 409万円 | 118~419万円 |
GTI Dynamic (MT) | 435万円 | – |
GTI Dynamic | 445万円 | 343~390万円 |
R (MT) | 555万円 | – |
R | 569万円 | 239~493万円 |
いかがだったでしょうか。
ゴルフは、さすが世界のベーシックカーのベンチマーク!というのがわたしの感想でした。
ただ、上に記したレポートはあくまでわたしの主観です。
感じ方は人それぞれ違いますから、実際にディーラーで試乗してみることをおすすめします。
そこで1つご注意。
ディーラーに行く前に必ずしなければいけない準備があります。
それは、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておくことです。
事前に調べておくかおかないかで、車の購入時に30万円以上差が出てくる可能性があります。
愛車の価格を把握しないでディーラーに行くと、下取りで愛車を安く買い叩かれてしまい、大損をしてしまう可能性が高いのです。
そうならないように、ディーラーに行く前には必ず自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておきましょう。
愛車がいくらで売れるのかを調べるには、車の一括査定サイトをおすすめします。
車の一括査定は、ネット上で簡単な登録をするだけで、複数の買取り店の中から1番高く買い取ってくれる店を選べる便利なサービスだからです。
愛車が高く売れれば、そのぶんゴルフGTIを買いやすくなりますし、いろいろなオプションを付けることもできますからね。
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