2017年に次世代アーキテクチャーを採用した新型のボルボXC60が登場し、日本カーオブザイヤーを見事受賞しました。
わたしも試乗しましたが、乗り心地・先進の安全運転支援装備・斬新で美しいデザインとどれも一級品で、非常に完成度の高い1台でした。
是非とも欲しい1台ですが、最も安価なグレード「T5 AWD モメンタム」の車両本体価格が599万円。
それに必要最低限と思われるオプションと、税金関係の諸費用を入れると、乗り出し価格は700万円を超えてきます……。
なかなか手の出しづらい価格ですよね。
であれば、1世代前のモデルはどうなのだろうか?
ということで今回は、初代XC60の後期モデルに試乗してきましたので詳細をレポートしていきたいと思います。
旧型の試乗はAnyca(エニカ)がおすすめ
「旧型の中古車って試乗できるの?」
なんて思っている人は多いと思います。
結論から言えば、中古車も試乗させてくれる販売店は普通にあります。
私も以前、BMW Tokyo BayでX3の中古車を試乗させてもらった事がありますが、その時は普通に一般道を試乗させていただきました。
ただ、そういったケースは稀で、ほとんどの場合は車両に乗り込んでエンジンをかけるくらいまでしかさせてくれないようですね。
あとは、中古車販売店の敷地内で低速の試乗をさせてくれる店舗もあるようですが、いずれにせよ買う事が前提の最終チェック的な試乗のみ受け付けてくれるので、気軽にトライする事はできません。
そこでおすすめしたいのが、DeNAが提供している個人間のカーシェアリングサービスであるAnyca(エニカ)です。
有料にはなりますが、気になる車があれば1日~数日借りる事も可能なので、思う存分気になる車の性能を試す事ができます。
因みに今回は初代XC60 D4(ディーゼル)の後期型を1日7,800円でお借りしました。
初代ボルボXC60(後期型)の特徴
初代XC60は、日本では2009年にデリバリが開始された、ミドルサイズのプレミアムSUVです。
ボルボと言えば安全技術ですが、実は、完全停止までする緊急自動ブレーキを世界で初めて搭載した車は、このXC60なのです。
また、その他の安全支援装備も充実しており、同世代の競合と比べても安全装備は1歩も2歩も先を行っている印象ですね。
また、ボルボはデザインにも定評がありますが、温かみのあるスカンジナビアンデザインは特別な存在感を放っており、くつろぎの空間を提供してくれます。
カッチリしたドイツ車とも違いますし、大味なアメ車とも違います。
その斬新でハイセンスなインテリアの造作は、色あせる事のない秀逸なデザインと言えますね。
ボルボXC60(後期型)試乗
運転席に乗り込むと、シートの座り心地の良さにすぐ気づきます。
幅広の車両ですからシート幅はゆったりとしており、それでいて体の接地面はしっかりとホールドしてくれる感覚があり、安心感を与えてくれます。
また、クッション性も、硬すぎず柔らかすぎずで、とても気持ちいい感触ですね。
ボルボのシートはもともと評判が良いですが、細部に至るまで研究されている感じが、とても好印象でした。
アクセルを踏むと、非常に滑らかに車両が走り出します。
1,800kgを超える重量が影響しているのか、とても重厚で、高級感さえ感じる走り出しです。
ちょっとだけ気になったのは、時速40kmくらいまでの低速時に感じる、ディーゼル特有の音と振動でしょうか。
ただ、ここまで抑えてくれていればじゅうぶん!というレベルです。
次に足回り。
以前、初代XC60の前期モデルに乗せてもらったときには、かなり硬めの足回りにドタバタと振り回される印象がありましたが、今回お借りした車は非常に足がしなやかな印象でした。
3万キロ以上走っている車だったので、サスが良い感じに馴染んできて、カドが取れたタイミングだったというのもあるかもしれません。
カーブではしっかりと粘って、ロールもピシッと抑えてくれている感じがして、乗り心地はとても快適でした。
因みに、ステアリングやアクセルペダルから振動を感じない分、助手席の乗り心地は更に快適でした。
ショックアブソーバーの制御もしっかりしており、揺れ返しも最小限に抑えてくれるので視線がフラットでぶれません。
助手席に乗って、前方を見つめていると、ふと岡持ちに運ばれるソバにでもなった気分になりました。
ステアリングは、結構どっしりしています。
反応のダイレクト感はまずまずで、クイック過ぎず、ルーズ過ぎず、丁度いい感覚です。
ちょっと重ステ気味なので、もう少し軽いと、女性も安心して乗れるかもしれませんね。
高速道路の走行では、ポテンシャルをいかんなく発揮してくれました。
まず、パワーやトルクはクラス随一だけあって、非常に爽快な加速を見せてくれます。
ボルボは、ディーゼルならではのアクセルレスポンスの遅れを本当にうまく消しますね。
踏んだら素直に加速してくれるのでノンストレスです。
また、時速60kmを超えてくるとエンジン回転は1000回転そこそこで安定するので、エンジン音は非常に静かになります。
この領域に達したときのディーゼル車は本当に気持ち良いですよね。
静かに、そして伸びやかに駆け抜けていきます。
今回は、丸一日XC60をお借りして、思う存分試乗させていただきました。
トータルで200kmほど走りましたが、燃費はリッター15kmと非常に優秀。
初めは気になっていた音と振動もすぐに慣れてしまい、ディーゼルの魅力を再確認したのでした。
いかがだったでしょうか。
装備に関しては、新型に見劣りする点は多少ありますが、走りに関しては非常に完成度が高かったですね。
ということで、初代XC60後期型は、コスパで考えると買い替えの選択肢に入ってくる1台なのではないでしょうか。
XC60をお得に買うために
XC60への買い替えを検討しているのならば、ディーラーや中古車販売店に行く前に、今乗っている愛車が、だいたいいくらくらいで売れるのかを把握しておいたほうが良いでしょう。
それをするのとしないのとでは、車の購入時に30万円以上差が出てくる可能性があるのです。
愛車の価格を把握しないでディーラーや中古車販売店に行くと、下取りで愛車を安く買い叩かれてしまい、大損をしてしまう可能性が高いのです。
そうならないように、ディーラーに行く前には必ず自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておきましょう。
愛車がいくらで売れるのかを調べるには、車の一括査定サイトをおすすめします。
車の一括査定は、ネット上で簡単な登録をするだけで、複数の買取り店の中から1番高く買い取ってくれる店を選べる便利なサービスだからです。
愛車が高く売れれば、そのぶんXC60を買いやすくなりますし、金額によっては新型のXC60にも手が届くかもしれませんからね。
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