ボルボのフラッグシップSUVである「XC90」。
2016年のデビュー以来専門家からも高評価を得てきましたが、最近は街中でも多く見かけるようになってきましたね。
XC90から始まった新世代ボルボは、中国のジーリー・ホールディングの傘下に入ってから、なんと1兆3000億円もの巨額の開発費をかけて、プラットフォームやデザインが一新されました。
とんでもない力の入れようですが、果たして実際の乗り味はどうなのでしょうか。
今回は、そんなボルボXC90に試乗してきましたので、詳細をレポートしたいと思います。
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2016年にフルモデルチェンジをして2代目になったXC90。
新しいデザイン言語からなる車両は、これまで世に出てきたSUVのデザインとは明らかに一線を画しています。
SUV特有の武骨さは影を潜め、とても優雅な印象を受けるので、一見するとXC90がSUVである事を忘れてしまいそうになります。
全長4,950mm、全幅1,930mm(インスクリプショングレードは1,960mm)、全高1,775mmと、ボディサイズはかなり大柄ですが、そのキレのあるシャープなデザインにより、どちらかといえば俊敏な印象を受けます。
また、北欧神話に登場する、神様の武器を模した、トールハンマーヘッドライトは、新しいデザイン言語の象徴として確かな存在感があり、ボルボの新たな時代の幕開けを主張しているようです。
インテリアはシンプルで機能的なスカンジナビアンデザインが光ります。
もともとボルボのインテリアはデザインに定評がありましたが、今回のモデルから、よりハイセンスなデザインになっており、まるでオシャレな家具に囲まれたリビングのような室内空間になっています。
また、スイッチ、ボタン類は、なければ困るもの以外はセンターのメインタッチディスプレイに集約してあるため、非常にすっきりしたインパネまわりになっていて近未来的です。
ボルボのインテリアデザインには、ドイツ車のようなカッチリした生真面目さや、フランス車のような奇抜さとも違う、ボルボが独自に確立した、やわらかい美しさがあります。
それは乗員の心をリラックスさせてくれる特別な力を持ったデザインと言えるのではないでしょうか。
ボルボといえば安全支援機能
今はすべての車に当たり前のように標準装備されている3点式シートベルト。
それを1959年にボルボが世界で初めて開発し、特許を世界に無償公開した話はあまりに有名です。
その史実を見てわかるとおり、ボルボは、ドライバーと同乗者を事故から守る事を第一の命題として車づくりをしており、現在でも他社に先駆けて最新の安全支援機能を開発し続けています。
例えば、前方に現れた他車、歩行者、サイクリスト、大型動物を昼夜問わず識別し、必要に応じてドライバーに警告。また、危険が迫ったときは自動ブレーキを作動させ、衝突回避や被害軽減を図る機能を全車標準装備としています。
また、交差点事故の大半は、対向車が目視しづらい右折時に起こっていますが、インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)を他社に先駆けて開発し、事故の軽減を実現しました。
さらに、道路逸脱回避支援機能のランオフロード・ミティゲーションや、道路逸脱事故時保護機能であるランオフロード・プロテクションを全車標準実装するなど、独自の安全支援装備を充実させています。
ちなみに、スウェーデンでは、ボルボの車が交通事故を起こすと、救急や警察の他にVOLVOのスタッフも現場に急行するそうです。
そして、ドライバーの負傷の状態や、車の損傷の具合などの詳細を調査して、安全な車作りの開発に役立てているのだそうです。
場合によっては事故車両を買い取って、データ収集したりもするようですよ。
こういった安全に対する徹底した取り組みを知ると、VOLVOに対する印象はかなり良くなりますよね。
実はわたしの弟も、そういったVOLVOの安全に対する姿勢に感化され、V60のオーナーになったのでした。
ボルボXC90試乗レポート
今回の試乗はXC90 T5 AWD Momentumというグレードの車両に試乗させてもらいました。
車に乗り込み、シフトノブの下に位置するつまみを時計まわりに捻るとエンジンがかかります。
かなり変わった趣向ですが、こういう「ドライバーの動作」そのものが、斬新なデザインの一部として計算されているようで、とてもオシャレです。
静粛性はかなり高く、プレミアムカーにふさわしいレベルですね。
運転してすぐに気づくのはステアリングの軽さでしょうか。
営業さんの話では、ステアリングの軽さはお好みで3段階調整でき、ユーザーごとにキーに記憶できるとのことでした。
妻は軽いステアリング感覚が好みで、私は重いしっかりめのステアリングが好みなので、嬉しい機能です。
T5のエンジン性能は、最高出力が187kW(254ps)/5500rpmで、最大トルクは350Nm(35.7kgm)1,500-4,800rpmとなっており、車両重量は2,060kgです。
かなり重量がありますが、運転していてストレスは皆無でした。
2Lの4気筒エンジンでこんなにすごい性能なのかと、しょうじき驚きました。
加速に関しては、8速のATがノンストレスで変速していきとても気持ちいいです。
乗り味に関しては、残念ながらフラット感は低く、車両重量のわりには落ち着きなくフワフワと横揺れ縦揺れが継続する印象。
それでいて段差でははっきりと突き上げも感じられました。
今回試乗した車はエアサス仕様だったのですが、どうもエアサスではなく通常のメカサスのほうが乗り心地は良いなんていう話があるようですね。
試乗車は、AWD(4WD)でしたが、アウディQ7やスバルのフォレスターのような、路面にタイヤが吸い付くようなトラクションは感じることができませんでした。
取り回し性能ですが、試乗コースで2車線道路をUターンする箇所があったのですが、大柄なボディーのわりにサクッとUターンできたのが感動しました。
今わたしが乗っている、ホンダの小型ミニバンの、モビリオスパイクよりも優秀な感じでしたね。
最後にバックで駐車を試してみましたが、アラウンドビューモニターのクオリティーに驚愕。
本当に上から撮影しているような画面がメインディスプレイに映し出され、なおかつ映像がとても綺麗なので、楽に駐車することができました。
嫁も駐車を試していましたが、なんなら元トラックドライバーのわたしよりも上手に駐車していました。
嫁のドラテクが優秀なのか、XC90が優秀なのか……、おそらく両方なのでしょうね。
「XC90」をお得に買うために
【XC90】価格表 グレード | 新車価格 | 中古価格(2019年3月時点) |
---|---|---|
T5 AWD Momentum | 789万円 | 380~648万円 |
T5 AWD Nordic Edition | 839万円 | – |
T6 AWD Inscription | 954万円 | 598~798万円 |
D5 AWD Momentum | 859万円 | – |
D5 AWD Inscription | 944万円 | – |
いかがだったでしょうか。
XC90は、見た目も最高にカッコイイですし、安全支援装備も充実しています。
ただ、上で説明したとおり、少しネガポイントもありますので、実際にディーラーで試乗してみることをおすすめします。
そこで1つご注意。
ディーラーに行く前に必ずしなければいけない準備があります。
それは、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておくことなのですが、それをするのとしないのとでは、車の購入時に30万円以上差が出てくる可能性があるのです。
愛車の価格を把握しないでディーラーに行くと、ディーラーの下取りで愛車を安く買い叩かれてしまい、大損をしてしまう可能性が高いのです。
そうならないように、ディーラーに行く前には必ず自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておきましょう。
愛車がいくらで売れるのかを調べるには、車の一括査定サイトをおすすめします。
車の一括査定は、ネット上で簡単な登録をするだけで、複数の買取り店の中から1番高く買い取ってくれる店を選べる便利なサービスだからです。
愛車が高く売れれば、そのぶんXC90を買いやすくなりますし、いろいろなオプションを付けることもできますからね。
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