日本では、コンパクトな車が根強い人気となっていますが、特に輸入車のコンパクトハッチバックは人気のようですね。
2018年の10月に「ハイ メルセデス!」で注目を集めた、メルセデス ベンツの新型Aクラスが販売開始されましたが、販売後すぐに街中のあちこちで見かけるようになりました。
ちなみに、そんなメルセデス ベンツAクラスに対抗馬を置くとしたら、ズバリボルボのV40なのではないでしょうか。
メルセデス ベンツとボルボは、ドライバーの安全性の追及など、車作りに対するフィロソフィーが非常に似ています。
ただ、走行性能や乗り味はまったく違ったキャラクターをしており、とても興味深いものでした。
ということで、今回はメルセデス ベンツAクラスとボルボV40の詳細を徹底比較していきたいと思います。
メルセデス ベンツAクラスとは
初代メルセデス ベンツのAクラスは、もっともコンパクトなメルセデスとして、1997年にデビューしました。
メルセデスベンツ初のFFレイアウトの採用や、サンドウィッチフロア構造など、多くのトピックスを携えて鮮烈にデビューした初代Aクラスは、7年間に110万台ものセールスを記録しました。
現在のモデルは4代目となっており、「ハイ メルセデス!」で作動する自然対話式音声認識機能が非常に注目を集め、売れ行きは非常に好調のようですね。
女性のオーナーが多いのが特徴的といえるでしょう。
ボルボV40とは
現行の2代目ボルボV40は、ジーリーフォールディングスの傘下となってから初となる新型車として、2012年にジュネーブモーターショーにて世界初公開されました。
日本で販売開始されたのは翌年の2013年で、そのハイセンスなデザインと世界最高レベルの安全装備が269万円から手に入ることもあり、大人気となりました。
また、洗練されたデザインとは裏腹に、本格派のホットハッチと呼んでも遜色のない、パワフルでスポーディーな走行性能を有しており、週末の度に遠出するのが待ち遠しくなるような車でしょう。
メルセデス ベンツAクラスとボルボV40のサイズの違い
寸法 | Aクラス | V40 |
---|---|---|
全長mm | 4,420 | 4,370 |
全幅mm | 1,800 | 1,800 |
全高mm | 1,420 | 1,440 |
車両重量kg | 1,360 | 1,480 |
メルセデス ベンツAクラスとボルボV40のボディサイズですが、
全長は50mmAクラスが上回っており、
全幅は両車1800mmと同寸。
全高は20mmV40が高くなっています。
ということで、V40に比べてAクラスのほうがわずかに長く、全高が少し低いというサイズとなっておりますが、まあほぼ同じですね。
印象としてはどちらも伸びやかで流麗なフォルムをしており、とてもカッコいいです。
最小回転半径はV40が5.2m。
Aクラスが5mジャストとなっており、取り回しはどちらも良好ですが、小回り性能はじゃっかんAクラスの方が上回っています。
ラゲッジスペース容量の違い
V40のラゲッジ容量は335Lと見た目どおりの容量となっており、2列目を倒さないとゴルフバッグは積めません。
ちなみに、ベビーカーは2列目を倒さないでも積み込めますので、ファミリーの日常使いには対応できそうです。
一方で、Aクラスのラゲッジ容量は370Lとなっており、Cセグのハッチバックの中では大容量のラゲッジスペースを有しています。
という事で、ラゲッジの容量重視の人はAクラスがおすすめかもしれませんね。
エンジンスペックの違い
Aクラス | エンジン | 排気量CC | 最高出力kW[ps]/rpm | 最大トルクNm[kg.m]/rpm | WLTC燃費 |
---|---|---|---|---|---|
A180 | 直列4気筒DOHCガソリン ターボ | 1,331 | 100[136]/5,500 | 200[20.4]/1,460 | 15km/L |
A200d | 直列4気筒DOHCディーゼル ターボ | 1,949 | 110[150]/3,400 | 320[32.6]1,400 | ※20km/L |
※営業さんの説明より
V40 グレード | エンジン | 排気量CC | 最高出力kW[ps]/rpm | 最大トルクNm[kg.m]/rpm | JC08燃費 |
---|---|---|---|---|---|
T2 | 直列4気筒DOHCガソリン ターボ | 1,497 | 90[122]/ↁ | 220[22.4]/1,600 | 17.1km/L |
T3 | 直列4気筒DOHCガソリン ターボ | 1,497 | 112[152]/5,000 | 250[25.5]/1,700 | 16.5km/L |
D4 | 直列4気筒DOHCディーゼル ターボ | 1,968 | 140[190]/4,250 | 400[40.8]/1,750 | 20.0km/L |
まずガソリンモデルの比較です。
A180とT3の比較ですが、Aクラスに比べてじゃっかんV40の排気量が大きいですが、最高出力で16馬力、最大トルクで50NmボルボのV40が上回っています。
それでいて燃費もV40が1.5km/Lほど上回っています。
次にディーゼルモデルですが、最高出力で40馬力、最大トルク80Nmと、同じ2L直列4気筒のエンジンながら、スペックだけ切り取るとボルボのV40がAクラスを圧倒しています。
ただ、走行時のフィーリングなど、スペック上では現れない違いもありますから、一概にどちらが優秀ということは言えません。
乗り心地の違い
メルセデス ベンツAクラスの乗り心地
特筆すべきは静粛性能とインテリアの豪華さです。
それだけで1ランクも2ランクも上の車格の車に乗っている感覚になれます。
ステアリングも先代に比べ軽やかになり、より運転しやすくなっており、足回りも非常にしなやかです。
トランスミッションはガソリンモデルは7速DCT(デュアルクラッチトランスミッショ)、ディーゼルは8速DCT(デュアルクラッチトランスミッショ)となっていますが、どちらも非常に滑らかで、一言でいうととても上品な乗り心地をしており、さすがメルセデス!という感じです。
ボルボV40の乗り心地
V40の乗り心地を表現すると、「羊の皮をかぶった狼」です。
心温まるスカンジナビアンデザインと、世界最高水準の安全支援装備からなるボルボのイメージを、V40は良い意味で裏切っていますね。
アクセルを踏んだときのパワフルな挙動や、操舵が締まった感覚のステアリングフィールは、本格派のホットハッチと呼んでも遜色ないでしょう。
V40は、乗れば乗る程に味を感じる名車と言えるのではないでしょうか。
【Aクラス・V40比較】まとめ
メルセデス ベンツAクラスは、インテリアが非常に高級感があり、メルセデスのエントリーモデルにして上級グレードと比較しても遜色のない仕立てになっています。
また、静粛性、軽やかなステアリングフィール、雑味のないエンジンフィール、滑らかにシフトアップしていく極上のトランスミッションなど、どこを切り取っても「上質」です。
一方で、ボルボV40は、オシャレなスカンジナビアンデザインと、パワフルでスポーティーな走行性能が特徴的で、「噛めば噛むほど味がでる」とでも言うようなフィーリングが特徴です。
愛車の修理でV40を3週間ほどお借りして乗りましたが、本当に運転が楽しい車といえるでしょう。
(ちなみに、V40は走行距離が浅く、状態の良い認定中古車が100万円台で手に入る点が非常に魅力となっています)
ということで、「走り」に楽しさを求めるならV40。
落ち着いた上質さを求めるならAクラスという選択が良いのではないでしょうか。
ただし、上記の内容はあくまでもわたし個人の主観にもとづくレビューになりますので、AクラスやV40が気になっている人は、是非一度ディーラーへ足を運んでみてください。
もし今乗っている車を売って買い替える予定!という方にはディーラーに行く前にやっておけるオススメの事前準備があります。
それは、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べてからディーラーに行くことです。
面倒だからディーラー下取りで良い!というのももちろんありです。
ただ、車種によっては30万円以上差が出てくる可能性があるので、相場額だけでも調べておくといいかもしれませんね。
事前に相場額を調べる方法は車の一括査定サイトがおすすめです。
愛車が高く売れれば、そのぶんAクラスやV40を買いやすくなりますし、贅沢なオプションを付けることもできますからね。
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