「ハイ メルセデス!」で作動する自然対話式音声認識機能で注目を集めたメルセデス・ベンツの新型Aクラスですが、発売以来、特に女性からの支持を得て順調に販売台数を伸ばしているようですね。
走る、曲る、止まる、そして、話す。
新時代のメルセデス・ベンツの先陣を切った新型Aクラスですが、2019年の3月に待望のディーゼルモデルであるA200dが販売開始されました。
もともとメルセデスのディーゼルは非常に評価が高いですが、A200dの仕上がりはどうなのでしょうか。
また、新時代メルセデスの象徴となるユーザーインターフェースであるMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)の実力やいかに!
今回は新型メルセデス・ベンツAクラス200dに試乗してきましたので詳細をレポートしていきたいと思います。
メルセデス・ベンツと言えば世界最高水準の安全性能
安全性能を徹底して追及しているカーメーカーと言えば、ボルボとメルセデス・ベンツです。
今では当たり前となっているエアバックの開発に初めて着手したのがメルセデスであるのはあまりに有名な話ですが、それ以外にもABS(アンチロックブレーキシステム)やシートベルトテンショナーを生み出したのもメルセデス・ベンツで、それらの特許を独占せずに無償で公開した点もボルボと共通しており、非常に好感が持てますね。
また、1953年に世界初の衝撃吸収構造のボディを採用したのもメルセデスで、現代の自動車の基本構造のベンチマークとなっています。
メルセデス・ベンツAクラスのデザイン
先代のAクラスに比べて、新型Aクラスのデザインは、かなりスポーティーな印象を受けます。
力強いフロントグリルの造形と、切れ長のヘッドライトが、高次元のアジリティーを連想させますが、ゴリゴリのスポーツ感ではなく、都会の街並みに溶け込むアーバンな雰囲気も兼ね備えています。
また、正面から見ると、どこかキュートな一面もあり、女性に人気があるのも頷けます。
メルセデス・ベンツと言えば、なんと言っても妥協のないインテリアの作り込みですが、新型のAクラスのインテリアは、新しいデザイン言語が採用されており、非常に近未来的です。
デジタルのメーター類を表示するディスプレイと、ナビ等を表示するメインディスプレイを、一続きに横に並べたデザインが非常に斬新で、また、全体的には水平基調のデザインとなっていますが、航空機のジェットエンジンのタービンを模したエアコンの吹き出しが立体感を演出しており、飽きのこない凝った造形となっています。
細かい箇所もしっかりと作りこまれており、エントリーモデルとは思えないような質感をしているので、満足のいく所有感を得られるでしょう。
Aクラス試乗レポート
メルセデス・ベンツのAクラスは、A180というガソリンモデルとA200dというディーゼルモデルがありますが、今回はディーゼルモデルのA200dに試乗させていただきました。
エンジン始動ですぐにわかるのが、ディーゼルエンジンとは思えない静けさです。
「ドアを閉めて、アクセルを踏んで、時速40kmくらいに達するとほとんどディーゼル感がなくなります」という車には数多く乗ってきましたが、新型A200dの驚くべきポイントは、外にいてもディーゼル感が希薄である事です。
という事なので、メルセデスの分厚いドアを閉めてしまえば、本当にディーゼル感がなくなってしまうのです。
数多くのディーゼル車に乗った中で、BMW、マツダ、ボルボのディーゼルがトップ3の静粛性だなと感じていましたが、メルセデスのディーゼルはそれらを超えたな、という感想です。
アクセルを踏んで走り出しても、ガラガラ音やディーゼル特有の雑味も一切感じませんでした。
滑り出しは非常に滑らかで、加速の感じもCセグメントのエントリーモデルの出来ばえとは思えないほど洗練されています。
ステアリングも先代に比べて非常に軽やかになり、爽快ですね。
ちなみにステアリングホイールはドイツ車っぽく少し太めで、しっくりと手に馴染みます。なんでも握っていて手が疲れない太さに計算されているのだとか。
マルチファンクションスイッチのメッキ加飾も非常に高級感があってそそります。(AMG仕様)
一般道では足回りはとてもしなやかな印象。
そういえば、マルチリンク式のサスペンションを開発したのは確かメルセデスが最初でしたよね。
本当にどこを切り取っても一流という感じです。
静粛性もかなり高いので、コンパクトハッチバックなのに、高級セダンに乗っているような感覚になりました。
次に高速道路での走りですが、合流でアクセルを踏み込むと、若干のターボラグを感じはしましたが、ディーゼル特有のレスポンスの悪さは皆無。
「本当にディーゼル?」とここでも思ったのでした。
重ね重ねになりますが、ここまでガソリンぽいディーゼル車には今まで乗った事がなく、改めて感心しました。
トランスミッションは8速のDCT(デュアルクラッチトランスミッション)で、ガソリンの7速よりも1段多くなっており、それがディーゼルエンジンにマッチしている印象です。
次々に高いギアに繋いでいくので、高い回転域が苦手なディーゼルのウィークポイントをしっかりとカバーしており、それがディーゼルっぽさをうまく隠しているとも言えるのかもしれませんね。
高速に入ってから、はじめはロードノイズがちょっと気になるかな、と感じましたが、すぐに気にならなくなりました。
そもそもCセグメントのエントリーモデルの性能としては十分すぎる静粛性能を有しています。
高速の直進安定性はさすがの一言で、おまけにシートもさすがメルセデス!と言える座り心地のため、ロングドライブも疲労は極限まで抑えられるな、という感想を持ちました。
ちなみに、営業さんの話では、今回のAクラスから新しく採用された新技術として、「シートキネティクス」というものがあり、定期的に自動でシートの背中やお尻の接地面が「モリモリ」っと動くらしいのです。
長時間運転していると、だんだん疲れてきて体をひねったり座り位置を直したりしますよね?
それをシート側が自動でしてくれる機能なのだそうです。
もう凄すぎて笑ってしまいました。
メルセデスは運転した後、逆に疲れが取れるという言葉を聞いた事がありますが、妙に腹落ちしました。
メルセデス・ベンツ新型Aクラスをお得に買うために
【Aクラス】価格表 ※2020年3月時点 | 新車価格 | 中古価格 |
---|---|---|
A 180 | 334万円 | 248~335万円 |
A 180 Style | 376万円 | 275~458万円 |
A 200 d | 406万円 | 308~458万円 |
今回はメルセデス・ベンツ新型Aクラス200dに試乗しましたが、メルセデスは、やはりドライバーへの配慮が最高だなという点に改めて気づかされました。
エントリーモデルにしてSクラスと同等の安全性能やインテリアの作り込みがされている点は非常に好感が持てますよね。
メルセデス・ベンツのフィロソフィーである「最善か無か」を体現しているようなメルセデス・ベンツ新型Aクラス。
ズバリ!買いなのではないでしょうか。
高速道路のインターが近くにあるディーラーであれば高速道路の試乗もさせてくれると思いますので、気になっている人は是非一度ディーラーで試乗をしてみてください。
もし今乗っている車を売って買い替える予定!という方にはディーラーに行く前にやっておけるオススメの事前準備があります。
それは、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べてからディーラーに行くことです。
面倒だからディーラー下取りで良い!というのももちろんありです。
ただ、車種によっては30万円以上差が出てくる可能性があるので、相場額だけでも調べておくといいかもしれませんね。
事前に相場額を調べる方法は車の一括査定サイトがおすすめです。
愛車が高く売れれば、そのぶんAクラスを買いやすくなりますし、贅沢なオプションを付けることもできますからね。
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