2019年5月、多くのモータージャーナリストが高く評価する話題の「マツダ3」がリリースされました。
先代モデルは日本では「アクセラ」として販売されていましたが、今モデルから世界共通の名称であるマツダ3の名で販売されることとなりました。
当モデルへのマツダの力の入れようが伺える名称変更ですが、それもそのはず。
今回リリースされたマツダ3は、マツダのプレミアムブランド化を促した「スカイアクティブ テクノロジー」と「魂動デザイン」を更に進化させた、マツダの次世代商品群の第一弾として位置づけられており、最新プラットフォームである「スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー」が採用されています。
それにより、乗り心地や走行性能が飛躍的に向上されているとの事ですが、実際の乗り心地はどうなのでしょうか。
話題の1台ですから気になっている人も多いと思います。
ということで、今回はそんな話題のマツダ3に試乗してきましたので、詳細をレポートしていきたいと思います。
マツダ3のデザイン

マツダ3のデザインは、ハッチバックモデルであるファストバックとセダンでテーマが異なっています。
ファストバックは「色気ある塊」をコンセプトにしてデザインされており、セダンは「凛とした伸びやかさ」がコンセプトになっています。
おもしろいのはファストバックのデザインで、ボディーサイドにキャラクターラインがないのです。
車に個性を出す手法としては、キャラクターラインを使うのが一般的になっており、特にトヨタ系の車は複雑なキャラクターラインを多用して唯一無二のデザインを作り出しています。
また欧州車で見ても、アウディやフォルクスワーゲンがパッキっとして伸びやかなキャラクターラインをしており、非常にかっこいいですよね。
マツダ3はそんなスタンダードデザインであるキャラクターラインを捨て、美しく湾曲させた面で勝負しているところが非常におもしろいポイントです。
その計算されたカーブラインに乗った光は、いきいきと躍動し、まるでボディーの表面で光が躍っているように映ります。
また、見る角度、時間帯、天気によって見え方が変わってくるのもポイントで、表情がとても豊かです。
現在、日本車のデザイントレンドは、いかついフロントグリルや、バキバキのキャラクターラインをした、いわゆる「オラオラ系」といわれるデザインに傾倒しており、しょうじき食傷気味でしたが、そんな流れに一石を投じるデザインといえますね。
マツダはこのマツダ3のデザインを「引き算の美学」でデザインしたと言っていますが、この美しいエクステリアデザインに一目惚れしてしまう人も多いのではないでしょうか。
インテリアデザインは水平基調をベースに段差や奥行きもデザインされた、作り込まれた造形になっており、質感も上質です。

インパネ周りのスイッチ類も必要最低限の配置になっており、スッキリ、カッチリした感じがドイツ車のような雰囲気を醸し出しています。
また、ボタンやスイッチに加飾メッキのパーツが増えており、高級感もアップしている点も好感が持てます。


ちなみに、キーもとてもオシャレになっていますが、完全にボルボのキーデザインをパクった感じになっている点はご愛敬ですね笑。
試乗インプレ

今回は、2Lガソリンエンジンである20Sと、1.8LディーゼルエンジンのXDに試乗させていただきました。
まずシートに座ってすぐに気づくのが上質な座り心地です。

なんでも脊柱のS字カーブを自然と維持できるような構造となっており、意識せずに体の重心が最適なバランスになるように設計されているとのこと。
それにより自然と正しい姿勢が保たれるため、疲れを感じづらくなるとのことでした。
クッションも、柔らかすぎず硬すぎずちょうどよく、感覚としてはボルボのシートに座っている感覚に似ていました。
ボルボのシートは世界一との呼び声が高いですからね。
アクセルを踏んで走り出すと、その上質な滑り出しに思わず声が出ます。
静かに、優雅に、淀みなく発進をする感覚は、高級セダンに乗っているようです。
正直Cセグメントの、この価格帯の車に出せるフィーリングではなく、ビックリしました。

ステアリングのフィーリングですが、走り出しはわりと重めのしっかりとした感触です。
最近の新型車は、とにかくステアリングが軽い車が多いですが、アシストがガッツリ利いた機械的な軽さの車が多く、気持ちが良いとはいえないものが多い気がします。
そこへ来てマツダ3のステアリングは、走り出しはしっかりめのステアリングフィールなのですが、カーブを曲る際にはスゥーっと軽くなっていく感覚が、とても気持ちよく、メルセデスのCクラスの感覚に似ていました。
ディーラーを出て加速していくと、その静粛性の高さにまた驚かされます。
CX-5やCX-8に乗ったときも、その静粛性に驚かされましたが、更に磨きがかかったなという印象です。
なんでも、静粛性をアップさせるために、ありとあらゆる措置を取ったようで、ボディパネルの隙間を徹底的に塞ぐのはもちろんのこと、同時に音のこもりを逃がすような設計も施したとのことです。
また、サイドウィンドウのガラスの厚みを見直したり、ガラスの振動を抑えるようにゴム材の見直しをはかったり、快適な車内空間の創出に対してのマツダの執念を感じますね。
また、もう一つ気付いたのが、フロア下の雑味を一切感じない事です。結構な値段がする静粛性に優れた高級車でも、路面のざらつきやロードノイズは多少なりとも感じるものです……が、マツダ3はその辺が極限まで抑えられているのです。
また、足回りも非常にしなやかで、段差のいなし方もプレミアムカーのようです。
ということで、乗り心地は非常に上質で、乗り味に限っていえばメルセデスの新型Aクラスを超えたなという感想を持ちました。
今回はAT車に試乗しましたが、トランスミッションは6速ATとなっており、ここだけちょっと古い印象ですね。
今は8速、9速のATがあたりまえのように出ているので、6速だと加速していく際の滑らかさがちょっと弱く感じてしまいます。
また、2LのNA(自然吸気)エンジンですが、アクセルを踏み込んだときの加速にちょっとパワー不足を感じますね。
1.8Lのディーゼルエンジンだとその辺は解消されていましたが、いずれにせよパワートレインは競合の欧州車に比べると見劣りしてしまうかもしれません。
ただし、日常使いでアクセルを踏み込むシチュエーションはそんなにないでしょうから、そこまで気にするポイントではないとも言えるかもしれませんね。
ちなみにその辺がどうしても気になる人は、2019年の12月に追加される予定になっている、マツダの次世代ガソリンエンジンである「スカイアクティブX」を待ってみてもいいかもしれませんね。
マツダ3をお得に買うために
【MAZDA3】価格表(2019年9月時点) | 新車価格 | 中古車価格 |
---|---|---|
15S | 218万円 | – |
15S (MT) | 218万円 | – |
15S Touring | 227万円 | 219~250万円 |
15S Touring (MT) | 227万円 | – |
15S 4WD | 241万円 | – |
15S Touring 4WD | 250万円 | 249~258万円 |
20S PROACTIVE | 247万円 | – |
20S PROACTIVE Touring Selection | 258万円 | 279.7万円 |
20S L Package | 264万円 | – |
20S Burgundy Selection | 271万円 | – |
XD PROACTIVE | 274万円 | – |
XD PROACTIVE Touring Selection | 285万円 | – |
XD L Package | 291万円 | – |
XD PROACTIVE 4WD | 297万円 | – |
XD Burgundy Selection | 298万円 | – |
XD PROACTIVE Touring Selection 4WD | 309万円 | – |
XD L Package 4WD | 315万円 | – |
XD Burgundy Selection 4WD | 322万円 | – |
マツダ3は驚くべき走行性能と乗り心地を有しており、競合ひしめくCセグメント市場において、欧州のプレミアムカーとも渡り合える実力を見せてくれました。
正直わたしもその乗り心地に感動してしまいました。
ただ、上記の感想はあくまでもわたしの主観にもとづく感想ですので、マツダ3が気になっているという人は是非一度ディーラーで試乗してみてください。
ただ、ここで一つご注意!
ディーラーに行く前に必ずしなければいけない準備があります。
それは、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておくことなのですが、それをするのとしないのとでは、車の購入時に30万円以上差が出てくる可能性があるのです。
愛車の価格を把握しないでディーラーに行くと、ディーラーの下取りで愛車を安く買い叩かれてしまい、大損をしてしまう可能性が高いのです。
そうならないように、ディーラーに行く前には必ず自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておきましょう。
愛車がいくらで売れるのかを調べるには、車の一括査定サイトをおすすめします。
車の一括査定は、ネット上で簡単な登録をするだけで、複数の買取り店の中から1番高く買い取ってくれる店を選べる便利なサービスだからです。
愛車が高く売れれば、そのぶんマツダ3を買いやすくなりますし、いろいろなオプションを付けることもできますからね。
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