日本では、コンパクトな車が根強い人気となっていますが、特にコンパクトハッチバックは人気のようですね。
このカテゴリーではハイスペックな輸入車が特に人気となっていますが、2019年の5月に販売開始されたマツダのMAZDA3が輸入車優勢のその勢力図を書き換えるかもしれません。
新世代プラットフォームである「SKY ACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」と、ガソリンとディーゼルの良いとこ取りの力を発揮するマツダ渾身のパワートレインである「SKY ACTIV-X2.0」(2019年12月追加)のトピックスを引っ提げて登場したMAZDA3は、世界中の多くの専門家を唸らせる会心の出来となっているようです。
そんな新MAZDA3に対抗馬を置くとしたら、やはりこちらも2018年の10月の販売開始以来非常に好評価を得ているメルセデスベンツの新型Aクラスなのではないでしょうか。
この2台はメディアでも取り上げられる機会も多いですし、実力も拮抗していますから、実際にこの2台で購入を迷っている、という人も多いのではないでしょうか。
ということで、今回はマツダのMAZDA3とメルセデスベンツのAクラスの詳細を徹底比較していきたいと思います。
マツダ・MAZDA3とは
2019年の5月に販売開始されたマツダ3は、マツダ渾身のNEWプラットフォームである「SKY ACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE」(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)を採用した、マツダの次世代商品群の第一弾として登場しました。
前モデルは日本では「アクセラ」の名で親しまれていましたが、今回からグローバルネームであるマツダ3に統一されました。
また、パワートレインに火花点火制御圧縮着火(SPCCI)を実用化したガソリンエンジンである「SKY ACTIV-X2.0」が採用された点も注目を集めています。(2019年12月追加予定)
デザインも魂動デザインを深化させた秀逸なものになっており、多くのモータージャヤーナリストを唸らせる仕上がりになっています。
メルセデス ベンツAクラスとは
初代メルセデス ベンツのAクラスは、もっともコンパクトなメルセデスとして、1997年にデビューしました。
メルセデスベンツ初のFFレイアウトの採用や、サンドウィッチフロア構造など、多くのトピックスを携えて鮮烈にデビューした初代Aクラスは、7年間に110万台ものセールスを記録しました。
現在のモデルは4代目となっており、「ハイ メルセデス!」で作動する自然対話式音声認識機能が非常に注目を集め、売れ行きは非常に好調のようですね。
女性のオーナーが多いのが特徴的といえるでしょう。
MAZDA3とAクラスのサイズの違い
寸法 | MAZDA3ファストバック | Aクラス |
---|---|---|
全長mm | 4,460 | 4,420 |
全幅mm | 1,795 | 1,800 |
全高mm | 1,440 | 1,420 |
車両重量kg | 1,340 | 1,360 |
MAZDA3とAクラスのボディサイズですが、
全長は40mm MAZDA3が上回っており、
全幅は5mm Aクラスが上回っています。
全高は20mm MAZDA3が高くなっており、
車両重量は20kgほどAクラスが重くなっています。
両車比較するとサイズはほぼ同じとなっていますが、最小回転半径はMAZDA3が5.3m・Aクラスがジャスト5mとなっており、小回り性能はAクラスに軍配があがります。
ラゲッジスペース容量の違い
MAZDA3のラゲッジ容量は334Lとなっております。
先代のアクセラのラゲッジ容量が364Lでしたから、けっこう縮小したことがわかります。
その辺はデザインを重視したということでしょう。
ちなみにAクラスのラゲッジ容量は、370Lと大容量となっており、同じCセグメントハッチバックの競合と比べても優秀です。
370Lあればゴルフバックもベビーカーもばっちり積めますので、ファミリーユースもカバーできそうですね。
ということで、ユーティリティーという点ではラゲッジ容量で勝るAクラスに軍配があがりそうです。
エンジンスペックの違い
MAZDA3ファストバック | エンジン | 排気量CC | 最高出力kW[ps]/rpm | 最大トルクNm[kg.m]/rpm | WLTC燃費 |
---|---|---|---|---|---|
15S | 直列4気筒DOHCガソリンNA | 1,496 | 82[111]/6,000 | 146[14.9]/3,500 | 16.6km/L |
20S | 直列4気筒DOHCガソリンNA | 1,997 | 115[156]/6,000 | 199[20.3]/4,000 | 15.6/kmL |
XD | 直列4気筒DOHCディーゼル ターボ | 1756 | 85[116]/4,000 | 270[27.5]/1,600 | 19.8/kmL |
X (2019年12月) | – | – | – | – | – |
Aクラス | エンジン | 排気量CC | 最高出力kW[ps]/rpm | 最大トルクNm[kg.m]/rpm | WLTC燃費 |
---|---|---|---|---|---|
A180 | 直列4気筒DOHCガソリン ターボ | 1,331 | 100[136]/5,500 | 200[20.4]/1,460 | 15km/L |
A200d | 直列4気筒DOHCディーゼル ターボ | 1,949 | 110[150]/3,400 | 320[32.6]1,400 | ※20km/L |
※営業さんの説明
ガソリンモデルで排気量の近しいMAZDA3の15SとメルセデスのA180を比較すると、排気量が小さいA180のほうが、最高出力で25馬力、最大トルクで54Nm ほどMAZDA3より勝っています。
一方WLTC燃費は1.6L/kmほど MAZDA3のほうが低燃費ですね。
この辺は「自然吸気の15S」か「ターボのA180」か、という選び方になるでしょう。
ちなみにMAZDA3には15Sよりも排気量が大きい20Sもありますので、パワー不足が気になる人は20Sがおすすめです。
次にディーゼルモデルの比較ですが、MAZDA3のXDは排気量が1.8Lですが、AクラスのA200dは排気量が2Lですから、パワフルな走りを期待するならメルセデスのA200d一択になってくるでしょう。
ただMAZDA3には隠し玉である、火花点火制御圧縮着火(SPCCI)を実用化したガソリンエンジンである「SKY ACTIV-X2.0」(2019年12月追加)がありますし、パワートレインの選択肢が多いのが非常に魅力ですね。
パワートレインに関しては走行時のフィーリングなども加味しないといけませんし、その辺は乗る人によって好みが分かれますから一概にどちらが優秀ということは言えませんので、乗り比べてみる必要がありますね。
乗り心地の違い
マツダ・MAZDA3の乗り心地
マツダの新世代商品群の第一弾として登場したMAZDA3ですが、その乗り心地の滑らかさには度肝を抜かれました。
床下から感じる雑味が一切なく、プレミアムブランドのフラッグシップセダンにでも乗っている錯覚を覚える乗り心地です。
以前から評判が良かったステアリングの感覚も、より洗練されました。
ただ……、トランスミッションが6速ATということで、段数がもう一枚あれば可速も滑らかになって完成度が増したかな、という感想でした。
いずれにせよ、乗り心地に関してはジャーマン3と対等に渡り合えるか、それ以上の実力を感じました。
メルセデス ベンツAクラスの乗り心地
特筆すべきは静粛性能とインテリアの豪華さです。
それだけで1ランクも2ランクも上の車格の車に乗っている感覚になれます。
ステアリングも先代に比べ軽やかになり、より運転しやすくなっており、足回りも非常にしなやかです。
トランスミッションはガソリンモデルは7速DCT、ディーゼルは8速DCTとなっていますが、どちらも非常に滑らかで、さすがメルセデス!という感じです。
また、ダウンサイジング化したエンジンを使っていても力強さが損なわれていないところも魅力的ですね。
エントリーモデルのAクラスでも、ここまでの走りを実現している点が「最善か無か」を標榜するメルセデスの真骨頂といえるでしょう。
【Aクラス・マツダ3比較】まとめ
【Aクラス】価格表 ※2020年3月時点 | 新車価格 | 中古価格 |
---|---|---|
A 180 | 334万円 | 248~335万円 |
A 180 Style | 376万円 | 275~458万円 |
A 200 d | 406万円 | 308~458万円 |
【MAZDA3】価格表 ※2020年3月時点 | 新車価格 | 中古車価格 |
---|---|---|
15S | 222万円 | – |
15S (MT) | 222万円 | – |
15S Touring | 231万円 | 198~269万円 |
15S Touring (MT) | 231万円 | – |
15S 4WD | 245万円 | – |
15S Touring 4WD | 255万円 | 229~252万円 |
20S PROACTIVE | 251万円 | 258.0万円 |
20S PROACTIVE Touring Selection | 263万円 | 243~268万円 |
20S L Package | 269万円 | 249~269万円 |
20S PROACTIVE 4WD | 275万円 | – |
20S Burgundy Selection | 276万円 | 249~279万円 |
20S PROACTIVE Touring Selection 4WD | 287万円 | – |
20S L Package 4WD | 293万円 | – |
20S Burgundy Selection 4WD | 300万円 | – |
XD PROACTIVE | 279万円 | 264~275万円 |
XD PROACTIVE Touring Selection | 291万円 | 229~279万円 |
XD L Package | 297万円 | 249~305万円 |
XD PROACTIVE 4WD | 302万円 | – |
XD Burgundy Selection | 304万円 | 284~325万円 |
XD PROACTIVE Touring Selection 4WD | 314万円 | 315.0万円 |
X PROACTIVE | 319万円 | – |
X PROACTIVE (MT) | 319万円 | – |
XD L Package 4WD | 320万円 | 284~325万円 |
XD Burgundy Selection 4WD | 328万円 | 305~328万円 |
X PROACTIVE Touring Selection | 331万円 | – |
X PROACTIVE Touring Selection (MT) | 331万円 | – |
X L Package | 338万円 | – |
X L Package (MT) | 338万円 | – |
X PROACTIVE 4WD | 343万円 | – |
X PROACTIVE 4WD (MT) | 343万円 | – |
X Burgundy Selection | 345万円 | – |
X Burgundy Selection (MT) | 345万円 | – |
X PROACTIVE Touring Selection 4WD | 355万円 | – |
X PROACTIVE Touring Selection 4WD (MT) | 355万円 | – |
X L Package 4WD | 361万円 | – |
X L Package 4WD (MT) | 361万円 | – |
X Burgundy Selection 4WD | 368万円 | – |
X Burgundy Selection 4WD (MT) | 368万円 | – |
どちらも本当に甲乙つけがたい仕上がりになっていますね。
MAZDA3の乗り心地には本当に驚かされました。
デザインも非常に美しく、似たような顔の車が溢れるマーケットにおいて、見る人の心を捉えて離さない魅力があります。
この完成度の車が低価格で手に入る点も見逃せないポイントでしょう。
一方で、Aクラスはさすが世界が認めるプレミアムブランドのエントリーモデルということもあり、走りに非の打ち所がありません。
特に加速時のフィーリングはさすがジャーマン3という洗練されたものでした。
インテリアデザインも非常に未来的で、質感も非常に高いです。
ということで、乗り心地・デザイン・お求めやすい価格に重きを置くならMAZDA3。
加速時のエンジン・トランスミッションの滑らかさ・未来的なインテリアデザインに重きを置くならAクラスという選択が良いのではないでしょうか。
ただし、上記の内容はあくまでもわたし個人の主観にもとづくレビューになりますので、MAZDA3やAクラスが気になっている人は、是非一度ディーラーへ足を運んでみてください。
もし今乗っている車を売って買い替える予定!という方にはディーラーに行く前にやっておけるオススメの事前準備があります。
それは、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べてからディーラーに行くことです。
面倒だからディーラー下取りで良い!というのももちろんありです。
ただ、車種によっては30万円以上差が出てくる可能性があるので、相場額だけでも調べておくといいかもしれませんね。
事前に相場額を調べる方法は車の一括査定サイトがおすすめです。
愛車が高く売れれば、そのぶんAクラスやマツダ3を買いやすくなりますし、贅沢なオプションを付けることもできますからね。
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