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【新型BMW1シリーズ試乗レポート】FFへの変更はプラスでしかなかった!

試乗レポート

2019年8月、BMWのプレミアムコンパクトハッチバックである「BMW1シリーズ」がフルモデルチェンジを経て販売開始されました。初代の登場は2004年となっており、今回のモデルで3代目となります。

BMW1シリーズといえば、BMWのフィロソフィーである「駆けぬけるよろこび」を体現するために、このクラスで唯一、頑なにFR駆動(後輪駆動)を堅持してきたわけですが、今回のフルモデルチェンジで、駆動方式がFFになった点は、非常に衝撃的なトピックとなっています。

しょうじき駆動方式の変更でがっかりした人は多いと思いますが、今回一般道と高速道路を試乗させてもらった感想は、非常に面白いものでした。

この記事を読むとわかること
  • 新型1シリーズの変更点
  • エクステリア・インテリアについて
  • 試乗インプレッション
  • 価格について
  • 新型1シリーズをお得に買うテクニック

の5つについて解説していきます。

この記事を最後まで読んでいただく事で、新型BMW1シリーズについて詳細を把握でき、ディーラーへ行く前の準備はばんたんになります。

知識を入れてディーラーへ行くと交渉事も有利になりますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。

追記:YouTubeでは動画でも紹介しています!

新型1シリーズの変更点

新型BMW1シリーズの変更点で最も大きなものは、なんといっても駆動方式の変更です。

先代までは頑なに守り通してきたFRレイアウトが、今回のフルモデルチェンジで、とうとうFFレイアウトに変更されました。

駆動方式の変更によりポジティブに変わった点といえば、ユーティリティー性能の向上です。

先代の後部座席はきゅうくつな感じが否めませんでしたが、新型は足元スペースが拡大して快適になりました。

また、ラゲッジスペースの容量も380Lと、20Lもアップし、日常使いの利便性が向上した事で、新型1シリーズは、万人受けするモデルへ生まれ変わりました。

逆にネガティブポイントはなんでしょうか。

FRレイアウトからFFレイアウトへの変更で一番懸念される点といえば、なんといってもハンドリング性能ですが、その点は当記事の後半の「試乗インプレッション」で詳細をお伝えしていきたいと思います。

その他の変更点は、

「OK BMW」で起動する、AI搭載の音声認識型インターフェイスである「BMW インテリジェント パーソナル アシスト」や、他にも

  • レーンチェンジウォーニング
  • 後部衝突警報機能
  • クロストラフィックウォーニング
  • トラフィックサインアシスト
  • リバースアシスト
  • 電動パーキングブレーキ
  • オートホールド

などの安全支援装備が充実した点が大きな変更点となります。

ただし、レーンキープに関しては、車線の中央を走るステアリングアシストは非搭載となっているのが少し残念でした。

新型1シリーズより半年ほど前にリリースされた新型3シリーズにはステアリングアシストが搭載されていたので、1シリーズにも搭載できたはずですからね。

エクステリア・インテリアについて

新型の1シリーズは、新世代BMWのデザイン言語が採用されており、その中でも特に目を引くのが「モノキドニー」と呼ばれる、大型化されて左右繋がったキドニーグリルでしょう。

大きく立体的な造作となり、より存在感が増しました。

ちなみに、先行してリリースされた、新型3シリーズに付いていたグリルシャッターは採用されませんでしたが、ブレースバーがブラックに塗装されているため、目立たないのは嬉しいポイントです。

X3はブレースバーがシルバーのままなので、ぱっと見鼻毛みたいに見えてちょっとがっかりなんですよね。

そして、エア・インテークが大型化したので、先代に比べてスポーティーさが増しました。

インテリアは先代から大幅に変わりましたね。

ちょっと前までのBMWは、「外観や走りは最高だけど内装がチープなのが残念」という声をよく聞きましたが、新しい1シリーズはBMWの最新のデザイン言語が採用されていますので、そういったネガは完全になくなっています。

そして、BMWのインテリアは、シリーズの垣根を超えたマテリアルの質感が大きな特徴となっており、エントリーグレードである1シリーズでも、3シリーズ、5シリーズと比較して、何ら遜色はありません。

こういった点はユーザー目線で言えば最高ですよね。

エントリーグレードでもBMWの哲学を存分に感じられる仕上がりになっています。

試乗インプレッション

今回はBMW118i M Sportに試乗させていただきました。

BMW118i基本スペック

ボディサイズ:全長4,355mm×全幅1,800mm×全高1,465mm
ホイールベース:2,670mm
車両重量:1,390kg
パワートレイン:DOHC直列3気筒ガソリンターボ
トランスミッション7速DCT(デュアルクラッチ)
駆動方式:FF
排気量:1,499cc
最高出力:(kw[ps]/rpm) 103[140]/4600
最大トルク:(Nm[kg,m]/rpm)220[22.4]/1480
JC08モード燃費16.8km/L

シートに座ると、BMW特有のカッチリとした雰囲気に包まれ、思わず居住まいを正されるような感覚になります。

サイドサポートがかなりタイトですね。

ここは調整できるのだと思いますが、もしかしたら体の大きな人は窮屈に感じる可能性もあります。

あと、ランバーサポートがないようで、腰痛持ちのわたしにとっては、座り心地はいまいちにうつりました。

ただし、このカッチリ感は、見方を変えればスポーティーという事ですから、「こういうのが好きなんだよな」という人は少なからずいるはずです。

アクセルを踏んで走り出すと、低速域ではっきりとしたエンジン音が聞こえてきます。

この辺は3気筒エンジン特有の感覚ですが、通常は「雑味」として感じるフィーリングは、一切感じません。

逆に「良い感じのサウンド」として耳に入ってきて、非常に心地良く感じました。

通常ネガティブポイントとして働く要素を、逆にポジティブ要素に変えてしまうあたり、さすがBMWのエンジンは凄いなというのが率直な感想です。

アクセルを踏み込んで加速していくと、その滑らかなシフトアップと加速感に舌を巻く思いでした。

3気筒特有の、エンジンフィールの灰汁(アク)みたいなものも一切なく、細かく刻まれた7速のデュアルクラッチがとてもスムースに車体を加速させていきます。

しょうじき、トランスミッションに関しては、完全にトルコンATだとばかり思っていました。

ここまで滑らかなデュアルクラッチはそうそうありません。

首都高で高速域のフィーリングも確認しましたが、3気筒の非力さも一切なく、エンジンフィールは上質で、「本当にこれがエントリーモデル?」と疑いたくなるような仕上がりになっていました。

そして、最も気になる点は、FRからFFレイアウトへの変更を受けての回頭性能なのではないでしょうか。

自分もしょうじき、今回の試乗に関しては、その1点に神経を集中させてのぞみました。

結論から言うと、新型BMW 1シリーズは、びっくりするくらい正確なライントレースで曲がっていきます。

新たに「タイヤスリップコントロールシステム」を採用した事で、FF車特有のアンダーステアの解消をしており、メチャクチャ気持ちよく曲がってくれます。

足回りはやはりBMWで、結構な硬さですね。

ですが、そもそもBMWは足回りが硬いとわかっていて乗っていますから、まったく気になりません。

むしろ、それがBMWのアイデンティティーといえますからね。

そして、コーナリング時にしっかりと足が踏ん張ってくれますから、曲がる際の回頭性は抜群です。

気になった点といえば、アダプティブクルーズコントロールで、前車に追従する際のステアリングアシストが付いていない点ですね。

半年ほど前にリリースされた新型の3シリーズにはステアリングアシストが搭載されているので、今回の1シリーズに搭載できないわけはないと思うんですが…。

あとは、シートのランバーサポートがない点が、自分にとってのマイナスポイントでした。

それ以外はしょうじき、内外装の上質さ・加速の滑らかさ・コーナリングの正確性・3気筒のネガを感じさせないエンジンフィールなど、舌を巻く完成度に仕上がっていました。

新型BMW1シリーズをお得に買うテクニック

【BMW1シリーズ】価格表 ※2020年3月現在新車価格中古価格
118i334万円
118i Play375万円
118i M Sport413万円
M135i xDrive630万円

新型BMW1シリーズは、FRからFFレイアウトへの変更もあり、発表当初は懐疑的な意見も見受けられましたが、実際の走りは驚くべき完成度となっていました。

逆に直進の安定性能や、車内のユーティリティー向上など、FFになった事でのメリットが光る仕上がりとなっていますから、人気が出る事は間違いないでしょう。

実際にわたしも強烈に欲しくなってしまいました。

さて、上記でいろいろと私見を述べさせてもらいましたが、すべてわたしの主観にもとづく感想です。新型のBMW1シリーズが気になっているという人は、ぜひ一度ディーラーで試乗してみてください。

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