いま日本で一番売れている車のジャンルといえば、「スーパーハイトワゴン」と呼ばれる、トール型の軽ワゴンです。大人気の理由はずばり、
- お手頃でお求めやすい価格帯
- 軽自動車ゆえの維持費の安さ
- 日本の道路状況にマッチした取り回しの良さ
- 進化したユーティリティー(実用性)
- 軽自動車なのにかなり広い驚きの車内空間
などがあげられます。
ということで、自動車が売れる為の要素をマルチに備えたスーパーハイトワゴンは、売れるべくして売れている車種といえますね。
そんなスーパーハイトワゴンのジャンルにおいて絶対王者に君臨しているのが、みなさんご存知ホンダ「N-BOX」です。
ということで、今回はN-BOXの魅力とグレード別の違いを徹底比較していきたいと思います。
N-BOXの基本スペックについて
N-BOXは大きくわけると「ノーマル」モデルと「カスタム」モデルの2種類あり、それぞれに、車内空間のアレンジ仕様が違う「ベンチシート仕様」「スーパースライドシート仕様」「スロープ仕様」の設定があります。
そして、更にそれぞれに「自然吸気のNAエンジン」と「ターボ過給エンジンン」設定があり、駆動方式も「FF」と「4WD」が用意されています。
これだけ種類があると、しっかりと自分の使い勝手に合った1台が見つかりそうです。
ボディサイズは、全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,790mm(4WDは1,815mm)となっており、最小回転半径は4.5m~4.7mとなっています。
小回りや取り回し性能は申し分なく、老若男女運転しやすい車と言えるでしょう。
N-BOXが選ばれている理由
軽ハイトワゴンのジャンルで圧倒的なシェアを誇るN-BOXですが、N-BOXの特徴とはどんなところなのでしょうか。
主な特徴を見ていきます。
考え抜かれた設計で見晴らしの良さを実現
運転席に座ったときのアイポイントを、周囲を見渡しやすいミニバン並みの140cm前後に設定。
Aピラーも、安全性をしっかりと確保しつつ最適な細さに絞ったことで、爽快感を伴う開けた視界を実現しています。
軽自動車としては驚きの静粛性
エンジンマウントホルダーを樹脂化することで、エンジンから発生する振動を抑制し、騒音を発生源で抑制。
また、防音材や吸音材をふんだんに使う事により、車内が広くても会話がしやすい静粛性能を実現しています。
圧倒的に広い室内空間
N-BOXと言えば、何と言ってもセンタータンクレイアウトにより実現した圧倒的に広い室内空間がウリですが、今回更に燃料タンクの形状も1から見直しをして、助手席のスーパースライドシートを実現しました。
これにより、N-BOXの室内空間のアレンジが更に実用的になり、多くの人に支持されるに至りました。
ということで、次は3種類ある室内空間のアレンジ仕様についてチェックしていきましょう。
生活スタイルに合わせて選べる3つの仕様
N-BOXは、その広大な室内空間を活かし3パターンの室内空間アレンジ仕様が存在します。
ベンチシート仕様
1番ベーシックなシートアレンジの仕様となっています。
ベンチシートのメリットは、やはり助手席との距離感ではないでしょうか。
「恋愛仕様」のカップルカーとして一世を風靡したホンダSMXを思い出しますね。
スーパースライドシート仕様
助手席が大きくスライドする事でここまで利便性が向上するのかと驚きます。
特に子育て世帯で大きく活躍しそうですね。
スロープ仕様
普段使いから介護まで幅広い用途に使えるのが嬉しい仕様です。
車いす乗車モードへのチェンジもとてもかんたんですし、ミニバイクなどの趣味の道具もスロープから楽に積み込みできます。
次に、N-BOXのグレード別の特徴を見ていきます。
N-BOXグレード別装備比較
空間アレンジ仕様 | ベンチシート仕様 | スーパースライドシート仕様 | スロープ仕様 | ベンチシート仕様 | スーパースライドシート仕様 | スロープ仕様 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
装備/グレード | G | G・L | G・Lターボ | G・EX | G・EXターボ | G・スロープ | G・スロープL | G・スロープLターボ | G・L | G・Lターボ | G・EX | G・EXターボ | G・スロープL |
Honda SENSING | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
パワースライドドア リア左側 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
パワースライドドア リア右側 | op | ● | op | ● | op | ● | op | ● | op | ● | op | ||
ナビ装着用SP+ETC車載器 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
本革巻ステアリングホイール&パドルシフト | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||||
本革巻セレクトノブ | ● | ● | ● | ||||||||||
運転席&助手席シートヒーター | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
充電用USBジャック | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||
LEDヘッドライト | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
9灯式フルLEDヘッドライト | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||||
プラズマクラスター搭載フルオートエアコン | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
低価格で購入しやすい「G」グレード
N-BOXのエントリーモデルである「G」グレードの価格は、FF(2輪駆動)モデルで1,411,300円、4WDモデルで1,544,400円と、非常にお求めやすい価格になっており、そこが何より魅力的です。
装備は他のグレードに比べると弱いですが、Honda SENSINGが標準で装備されている点が嬉しいポイントですね。
装備充実のスタンダードモデル「G・L、G・EX」グレード
「G・L」グレードの価格はFF(2輪駆動)モデルで1,543,300円、4WDモデルで1,676,400円となっています。
また、G・EXグレードの価格は、FF(2輪駆動)モデルで1,642,300円、4WDモデルで1,775,400円となっており、Gグレードとの価格差は132,000円となっています。
価格差は結構大きく見えますが、
- パワースライドドア
- 前席用i-サイドエアバッグシステム+サイドカーテンエアバッグシステム
- 充電用USBジャック
- ロールサンシェード
これは必要でしょ!というような重要な装備がG・EXグレードにあってGグレードには無かったりするので、132,000円の価格差は、必ずしも高いとは言えないでしょう。
走りと内装の質感にこだわりたい「ターボ」グレード
自然吸気のNAエンジンモデルに比べて、ターボモデルは最高出力で6馬力、最大トルクは39Nmアップしていますから、高速道路での合流や追越しの加速で力を発揮するでしょう。
アクセルレスポンスや、ダイレクトな加速感は、車を所有するうえでの満足感に直結するポイントですから、ここを重要視している人は結構多いはず。
そんなユーザーにマッチするのは間違いなくターボモデルと言えるでしょう。
また、インテリアを一段上のクラスの質感に引き上げる「本革巻きステアリング&パドルシフト」や「本革巻きセレクトノブ」の装備はターボモデルにしかない装備なので、所有感を満たしてくれること請け合いのグレードと言えますね。
N-BOX グレード | JC08燃費 | 最高出力kW[ps]/rpm | 最大トルクNm[kg.m]/rpm |
---|---|---|---|
G | 25.4km/L | 43[58]/7300 | 65[6.6]/4800 |
L | 25.4km/L | 43[58]/7300 | 65[6.6]/4800 |
L・ターボ | 23.4km/L | 47[64]/6000 | 104[10.6]/2600 |
N-BOXは「Honda SENSING」が全グレードで標準装備
Honda SENSINGとは、単眼カメラとミリ波レーダーを使ったホンダの安全運転支援システムです。
N-BOXはそのHonda SENSINGが全グレードで標準装備となっていますが、これはN-BOXの大きな強みと言えるでしょう。
では、具体的にHonda SENSINGとはどんな機能なのか詳細を見ていきましょう。
ACC(アダプティブ・クルース・コントロール)
簡単なスイッチ操作で前走車との適切な車間距離を保ちながら、自動的に追従走行をしてくれる機能です。
速度や前車との車間距離も簡単なスイッチ操作で設定でき、ドライバーの運転負担を大幅に軽減します。
ちなみに、現行N-BOXのACCの作動条件は時速30km以上となっており、渋滞時に使えないのが残念ポイントですが、高速道路での走行時には力を発揮してくれます。
衝突軽減ブレーキ(CMBS)
車両や歩行者を検知し、衝突の危険がある場合に音とマルチインフォメーション・ディスプレーの表示で警告。
緊急時には、自動で強いブレーキをかけて衝突回避・被害軽減を図ります。
歩行者事故低減ステアリング
時速10km~40kmで走行中に、車線を外れ、路側帯の歩行者と衝突のおそれがある場合、音とディスプレイ表示で警告。
さらにステアリング操作支援を行います。
誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能
停車時や10km/h以下の低速後退時、前後に障害物がある場合でドライバーがアクセルを踏み込んでしまった場合に急な発進を抑制します。
LKAS(車線維持支援システム)
時速65km以上で走行する際に車線の中央付近を維持するようにステアリング操作を支援するシステムです。
高速道路走行時にドライバーの負担を軽減します。
その他にも、
- オートハイビーム
- 路外逸脱抑制機能
- 先行車発進のお知らせ機能
- 道路標識認識機能
等があり、これらの機能の総称をHonda SENSINGと呼んでいます。
この安全支援装備が全車種で標準装備とは驚きですよね。
わたしが選ぶとしたら、ずばり「N-BOX Custom G・EXターボ」
N-BOXの強みは、
- センタータンクレイアウトにより実現した革命的な広大な室内空間
- 軽ではトップクラスの静粛性能
- 全車標準装備となっているHonda SENSING
- 上質な室内空間
など、選ばれる理由をわかっていただけたかと思います。
そんな中でわたしが選ぶとしたらずばり「N-BOX Custom G・EXターボ」です。
何より顔がカッコいいですし、スーパースライドシート仕様が使い勝手が良くて最高です。
パワフルなエンジンも魅力的ですね。
価格が1,815,000円~1,936,000円(税抜)と、ちょっと高くなりますが、リセールバリューが一番高いので、実は意外とお得に乗れる事も嬉しいポイントです。
ただ、上記はあくまでもわたしの主観にもとづく意見ですので、是非一度ディーラーへ行って実物のチェックそしてみてください。
もし今乗っている車を売って買い替える予定!という方にはディーラーに行く前にやっておけるオススメの事前準備があります。
それはとても簡単なことなんですが、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておくこと。
面倒だからディーラー下取りで良い!というのももちろんありです。
ただ、車種によっては30万円以上差が出てくる可能性があるので、相場額だけでも調べておくといいかもしれませんね。
事前に相場額を調べる方法は車の一括査定サイトがおすすめです。
愛車が高く売れれば、そのぶんほしい車を買いやすくなりますし、贅沢なオプションを付けることもできますからね。
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