ホンダの売れ筋モデルであるコンパクトハッチバックのフィット。
日本の道路状況にマッチした同車は、2001年に初代フィットがリリースされて以来、大人気車種として多くのユーザーに愛されてきました。
そんなホンダの愛されキャラのフィットが、2020年の2月にフルモデルチェンジを果たし、4代目フィットとして生まれ変わりました。
いろいろなトピックスを引っ提げて登場した新型フィットは、発売開始からスタードダッシュを決めて、まさに爆売れの様相を呈しており、SNS上でも話題となっています。
新型「フィット」がここまで売れる理由とは、いったいどんなところにあるのでしょうか。
深堀してみると、フィットの魅力がいろいろと判明してきました。
今回は上記5つについて解説していきます。
この記事は10分ほどで読むことができます。
正しい車種選びをする事で、購入した後の「失敗したー!あっちのグレードにしておけばよかった」というような後悔もなくなってきますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
フィットの基本スペック
まずフィットのサイズですが、全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,515mm~1,565mmとなっており、最小回転半径は4.9m~5.2mと、非常にコンパクトで取り回しが優秀な事がわかります。
日本では、道路状況の関係もありコンパクトな車が好まれますので、フィットのサイズ感は日本のマーケットにおいて非常にポジティブです。
トランスミッションは日本車の定番となっている「CVT」が採用されており、パワートレインは、ガソリンモデルと、ハイブリットモデルであるe:HEVの2種類が用意されています。
それぞれのスペック詳細は下記の表にてご確認ください。
エンジン | 排気量CC | 最高出力kW[ps]/rpm+モーターkW[ps] | 最大トルクNm[kg.m]/rpm+モーターNm[kg.m] | WLTC燃費 |
---|---|---|---|---|
直列4気筒DOHCガソリンNA | 1317 | 72[98]/6000 | 118[12]/5000 | 20.4km/L |
e:HEV (ハイブリット) | 1496 | 72[98]/5600+80[109] | 127[13]/4500+253[25.8] | 29.4km/L |
e:HEVモデルは、エンジンとモーターの数値を合算してみると、けっこうパワフルなキャラクターが浮かび上がってきますね。
新型フィットの特徴と魅力
次に新型フィットの特徴と魅力を紹介していきます。
コンパクトカー トップクラスの見晴らしのよさ
フロントピラーの極細化や水平基調のインパネ構造が、圧倒的に広い視野をつくりだしています。
コンパクトカーは、運転席に乗り込んだときに圧迫感があるイメージがありますが、新型フィットはその辺のネガは一切感じません。
むしろ解放感のあるフロントビューは運転に爽快感を与えてくれますから、運転に自信がないという人でも気持ちよく運転できるのではないでしょうか。
上質な乗り心地
新型フィットは、長時間座っても疲れにくいシートを目指して開発されています。
「ボディースタビライジングシート」という、新採用の構造を取り入れて、骨盤をしっかりと支えるようにしました。
さらに、厚みのあるウレタンパッドと組み合わせることで、おさまりの良いシートを実現しています。
わたしは毎日職場の社用車を運転していますが、その車のシートがあまりよくないので、すぐに腰が痛くなって、とてもストレスです。
車のシートの座り心地は、車を選ぶ際にとても重要なチェックポイントですから、新型フィットの上質な座り心地は、大きなアドバンテージになりそうです。
進化した乗り心地
新型フィットは、2モーターハイブリッドシステムである「e:HEV」を搭載しており、走りの質感が向上しました。
上記3つのモードを走行シーンごとに効率よく使い分けることができる賢いハイブリッドシステムのことです。
日常における走行のほとんどがモーター走行になっており、パワフルかつ静かな走りが新型フィットに上質な質感を生みだしています。
また、車内の吸音材の配置の見直しやフロントウインドウガラスに遮音機能を付加させることで車の静粛性能じたいが高められていますので、1クラス上の車に乗っているような錯覚すら覚えるでしょう。
使い心地がいい
フロント席には小物を取り出しやすいインパネアッパーボックスや、スマートフォントレーを配置。
カバンや上着はすぐ手の届く位置に置けるようにしました。
その他にも、後席でもスマートフォンなどの充電ができたり、ドリンクを無理のない姿勢で取れたり、車のあちこちに気持ちよく使える機能をたくさん詰め込みました。
※カタログから引用
安全運転支援システム「HONDA SENSING」が全グレード標準装備
安全運転支援システムであるHONDA SENSINGが、全グレードで標準装備となっている点は嬉しいポイントです。
ちなみに、新型フィットのエントリーグレードの位置づけとなっている「BASIC」というグレードのみHONDA SENSINGを外した最廉価グレードが選択可能となっています。
ただし、HONDA SENSINGの有と無で71,500円の差しかありませんので、安心を買うという意味でもHONDA SENSINGは装備しておいたほうが無難かと思います。
その他、万一のときに緊急サポートセンターと繋がったり、離れた場所から車の一部機能を操作できたり、駐車中の車の異常を感知するとALSOKの駆けつけサービスを受けられる、新世代コネクテッド技術である「Honda CONNECT」サービスもおすすめです。
グレード徹底比較
次に、新型フィットのクレードの詳細を比較していきましょう。
新型フィットは、「あなたの生活にフィットする1台を」をコンセプトに、ライフスタイルによってグレードを選んでいくようなグレード構成になっています。
上記の5種類となっており、それぞれにハイブリッドモデルのe:HEVとガソリンモデルがラインナップされています。
新型フィットグレード別価格表
e:HEV BASIC | FF | 1,997,600 |
---|---|---|
FF(Honda SENSINGなし) | 1,926,100 | |
4WD | 2,195,600 | |
4WD(Honda SENSINGなし) | 2,124,100 | |
BASIC | FF(Honda SENSINGなし) | 1,557,600 |
FF | 1,486,100 | |
4WD | 1,755,600 | |
4WD(Honda SENSINGなし) | 1,684,100 | |
e:HEV HOME | FF | 2,068,000 |
4WD | 2,266,000 | |
HOME | FF | 1,718,200 |
4WD | 1,916,200 | |
e:HEV NESS | FF | 2,227,500 |
4WD | 2,425,500 | |
NESS | FF | 1,877,700 |
4WD | 2,075,700 | |
e:HEV CROSSTAR | FF | 2,288,000 |
4WD | 2,486,000 | |
CROSSTAR | FF | 1,938,200 |
4WD | 2,136,200 | |
e:HEV LUXE | FF | 2,327,600 |
4WD | 2,536,600 | |
LUXE | FF | 1,977,800 |
4WD | 2,186,800 |
グレード別の装備と特徴
BASIC ベーシック
BASICは、読んで字のごとし無駄な装備がつかないシンプルなグレードとなっています。
もちろんそのぶん価格が全グレードで一番安く設定されており、新型フィットにおいてエントリーグレードの役割を担っています。
新型フィットで唯一HONDA SENSINGを外した最廉価グレードの用意がある点も大きなポイントとなっており、とにかく価格を抑えたいという人はBASICがおすすめです。
マテリアルの加飾も少なくエクステリアのメッキ加工も少なくなりますので、他のグレードと比べるとじゃっかんチープに見えてしまうかもしれません。
HOME ホーム
HOMEは、「リラックスできるこだわりの空間」がテーマになっており、インテリアの質感にこだわったグレードとなっています。
5種類のグレードのうち、ベーシックの次に安い価格設定になっているにもかかわらず、本革巻ステアリングホイールがe:HEVで標準装備されている点は驚きです。
安全支援装備も標準装備となっており、とても魅力的なグレードとなっています。
BASICとの価格差は…
- e:HEVモデルで+70,400円
- ガソリンモデルだと+160,600円
となっています。
NESS ネス
NESSは、ルーフラインやシートカラーを気分が盛り上がるカラーコーディネートに変更できたり、シートなどの素材に撥水素材を使用しており、アクティブな生活スタイルをイメージしたモデルとなっています。
ルーフラインとドアガーニッシュのカラーを、ライムグリーンに変更できる、アクセントツートンカラーは、ネスのみで選択できる装備となっており、車をアクティブに演出してくれます。
また、プラズマクラスター搭載のフルオートエアコンもネスだけに付く装備となっているのが特徴となっています。
HOMEとの価格差は…
- e:HEVモデル、ガソリンモデルともに+159,500円
となっています。
CROSSTAR クロスター
CROSSTARは、流行りのSUV風グレードとなっており、車の下回りに樹脂パーツが使われているのが特徴です。
他のグレードとはガラッと違った、タフな印象のエクステリアデザインをしており、街乗りでもアウトドアでもマッチします。
CROSSTARの特徴は、なんといっても専用のエクステリアパーツです。
流行りのSUV風の外観になるのと、CROSSTAR専用オプションである「ルーフレール」を選択できるようになります。
NESSとの価格差は…
- e:HEVモデル、ガソリンモデルともに+60,500円
となっています。
LUXE リュクス
LUXEは、コンセプトが「洗練と上質を兼ね備えたスタイリッシュタイプ」ということで、各種パーツの素材にこだわったモデルとなっています。
エクステリアもインテリアも、最上級グレードにふさわしい、上質な仕上がりになっています。
LUXEの魅力はなんといっても他のグレードとは一線を画すラグジュアリー感で、本革シートを選べるのもLUXEだけとなっています。
専用16インチアルミも高級感の漂うデザインとなっており、全体的にコンパクトカーとは思えない質感に仕上がっています。
CROSSTARとの価格差は…
- e:HEVモデル、ガソリンモデルともに+39,600円
となっています。
わたしが選ぶとしたらズバリ「e:HEV LUXE FF」
いろいろなグレードがある中で、わたしはラグジュアリー感をテーマにしたLUXEが魅力的に映りました。
その上質さは、1クラスも2クラスも上の車に乗っているような錯覚すら覚えます。
そして、今回最大のトピックであるe:HEVは、走りの質感にも大きく寄与しますし、数年後のリセールバリューにも影響がでそうなので、是非とも選んでおきたいところ。
最後に駆動方式ですが、わたしは以前、FF(2WD)の「ホンダ モビリオスパイク」というミニバンで、ガンガン雪山に行っていた経験上、4WDは不要なことを知っており、金額を見ても4WDとFFの金額差が209,000円もひらいていますので、駆動方式は迷わずFF(2WD)となりました。
ということで、わたしが選ぶベストバイグレードは、ズバリ「e:HEV LUXE FF」となりました。
ただし、上記はあくまでもわたし個人の好みと考えによる選択になっております。新型フィットは、ライフスタイルに合わせてグレードを選べるようになっており、みなさんにフィットしたグレードが必ずあると思いますので、ぜひディーラーへ足を運んで実車を見てみてください。
新型フィットを安く購入する簡単なテクニック
車を買う際に値引きを引き出すのは、昔に比べると難しくなったと言われています。
特にフィットのような人気車種では、大きな値引きを勝ち取るのは事実上不可能でしょう。
営業マンに対して値引き交渉するというのも……ちょっとしんどいですよね。
そんな中で、フィットを安く購入する簡単なテクニックがあります。
それは、フィットの割引を勝ち取るのではなく、現在の愛車をより高く売って、フィットの購入の原資に充てるやり方です。
もし今乗っている車を売って買い替える予定!という方にはディーラーに行く前にやっておけるオススメの事前準備があります。
それはとても簡単なことなんですが、自分の愛車がいくらで売れるのかを調べておくこと。
面倒だからディーラー下取りで良い!というのももちろんありです。
ただ、車種によっては30万円以上差が出てくる可能性があるので、相場額だけでも調べておくといいかもしれませんね。
事前に相場額を調べる方法は車の一括査定サイトがおすすめです。
愛車が高く売れれば、そのぶんフィットを買いやすくなりますし、贅沢なオプションを付けることもできますからね。
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